2021年4月アーカイブ

株式会社雄山閣と共催で、季刊考古学155号刊行記念オンライン講演会「土器研究が拓く新たな縄文社会」を行います。
小畑は第3部 1「レプリカ法の展開と縄文社会」について発表します。

*5月16日13:00~
*参加無料チケットの事前申し込み
*定員100名

公式Facebook:株式会社 雄山閣

広がるコクゾウムシの輪

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 2021年2月7日に中津市歴史博物館で開催されていた開館1周年特別展「発掘された日本列島2020」の地域展講演会の講師として小畑が「穀蔵虫(こくぞうむし)と縄文人:最新科学が明かす縄文人の暮らしと心」の講演を行いました。

 その講演を熱心に聞いてくださっていた方の中に、革で古代グッズをつくっている作家の「ひたすら古墳を愛でる会社」さんがいました。この方は、以前から縄文土器の圧痕の展示にとても興味をもっていたらしく、講演のあとコクゾウムシの圧痕が頭から離れなくなり、ついには圧痕のついた土器の革のショルダーバッグを制作してくださったそうです。

 バッグの形は当日資料にあった宮崎県宮崎市の本野原遺跡の土器をイメージされ、バッグ本体にある黒い点が圧痕で、ドングリに張り付くコクゾウムシのチャームがつけられています。このバッグはその後、東京のソラマチで開催された「縄文ドキドキ展」で販売されました。(売れたそうです)

 我々の研究が、文化財を楽しむ輪の広がりの一助になれたこと大変嬉しく思います。

圧痕土器バッグ 制作1.jpg 圧痕土器バッグ 制作3.jpg

左:圧痕土器バッグ全体、右:ドングリに張り付くコクゾウムシのチャーム
                 (ひたすら古墳を愛でる会社さん提供)

 鹿児島県文化振興財団埋蔵文化財調査センター(霧島市)が19日、鹿屋市串良の小牧遺跡で出土した縄文時代後期(約4300年前)の土器の底から、クロゴキブリの卵鞘の圧痕が見つかったことを発表しました。本例は、5年前に我々の研究チームが宮崎県本野原遺跡の縄文時代後期の土器から検出したもの含め、日本で2例目になります。

詳しくはコチラ

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